3日目:その⑧

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7月28日金曜日。ベトナム初めての夜。
今夜のお宿はチャイナタウンにあるウィンザープラザサイゴン
部屋のカードキーをもらってそれぞれの部屋に向かいます。
このカードキー、実はエレベーターにも必要なんです。エレベーター内の差込口にカードキーを差込みます。そして自分の行きたいフロアーのボタンを押します。
つまりカードキーを持っていないと自分の行きたいフロアに行けないわけで、外部の人間が客室フロアに入り込まないための防御処置なんですが、これがなかなか大変なんです。
こういうカードキーって、皆さん知ってましたか?私は知りませんでしたあ…遅れてるゥ(*T-T)シュン。。。
最近では海外のホテルではこういうシステムが増えてきていると、同じツアーの、月1ペースで海外旅行に行かれているという熟年ご夫婦が教えてくださいました。
ところが私たちは、こんなカードキーは初めての経験。慣れない私たち、このカードキーのせいでとんでもないことになってしまったのです。
さて、部屋に行こうと他のツアー客と一緒にエレベーターに乗り込んだ私、続いて主人と娘が乗ろうとしたら、重量オーバーのブザーが!・・・私のせいではありません(`◇´)ですから!。
そこで主人と娘は降りたのですが、私は部屋の階のエレベーターの前で待っているから、と言って、私だけ他のツアーの人と一緒に乗っていってしまったのです。
それが、全て悪かったァ(o*≧д≦)o))
なぜ、あの時主人や娘と一緒に降りなかったのか.....
宿泊階の17階に着いて、他のツアーの人たちとはそこで別れて、ルームカードキーは主人が持っていたので、そのままエレベーターの前で主人と娘を待つことにしました。このホテル、エレベーターが6基あったので、すぐに別のエレベーターであがってくるだろうと思っていたのです。
ところが、待てど暮らせど、娘たちは来ない…
このホテル、宿泊客が少ないのか、それともかなり遅い時間になっていたからか、ほかの客とも全然出会わない、シーンと静まり返った17階のエレベーターホール。
私は一人ぼっちで、ひたすら主人と娘がエレベーターであがってくるのを待ちました。
かれこれ40分近くは待っていたでしょうか?他のツアーの人たちは今ごろはもう、シャワーを浴びて柔らかいベッドの上にゴロンと横になっていることでしょう。
私は1人不安に慄き、エレベーターの音がするたびに主人たちかしら、とエレベーターの前に駆け寄り、違うとがっくり、また待ち続けます…。不安のピーク。
いったい、主人と娘はどこへ消えてしまったのでしょう…ベトナムの夜・ホテルで消えたツアー客・・・なんて、推理小説のタイトルに使えるかな?なんてことを一瞬考えたりしましたが、そんなこと思っている場合ではないのです。
この間私もただ立っているだけではなく、いろいろ方法は考えてました。
廊下に館内電話がありましたが、ここはベトナム。日本語または英語がスムーズに繋がるなんて思えません。これほど外国にいることの不安を感じたことは未だかつてありません。
あ〜あ、どうしようオロ( ( ̄_ ̄;)(; ̄_ ̄) )オロ
なんせ私はカードキーを持っていないので、エレベーターに乗って各階を探すこともできません。
非常階段があったので、この階段を下りて各階を探してみようかな、と一瞬考えましたが、この方法はやめといて正解でした。だって、もし非常階段のあるドアを開けて外に出てしまったら、自動的にロックがかかってしまって、今度は中に戻ることはできないのです。外部からの侵入者を防ぐための措置なんですが、当然どのフロアにも外側から入れないようになっているので、もし出てしまっていたら、私は狭い非常階段の踊り場で、上にも下にも行けない状態で、閉じ込められていたことでしょう・・・ああ、オソロシヤ〜(o*≧д≦)o))

実は、フロントのある4階と玄関の1階へはカードキーがなくてもエレベーターは動きます。でも今私がここを動いてしまって、行き違いで別のエレベーターで主人と娘があがってくるかもしれない、と思うと、この場を離れるわけには行きません。
そう考えるとけっきょくここでひたすら待ち続けるしかなかったのです。



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もし、非常口から外へでてしまっていたら・・・
非常階段の真上から見下ろすホーチミンの深夜の町並み。あれだけたくさん走っていたオートバイもめっきり少なくなりました。
誰にも見つけられず私はここで夜が明けるのを待ち続けるのでしょうか?
真夏の、しかもここは熱帯の国。寒さに凍え死ぬということはありませんが、不安と恐怖で死んでしまうかもしれません。そして、主人や娘はどうなってしまったのか…ホテルの外に何者かに連れ出され、身ぐるみ剥がされて、このチャイナタウンの中に放り出されているのかも…もう、二度と会えないかも、ベトナムなんかに来なければよかったぁ〜〜〜(o*≧д≦)o))ヤダヤダ
なんて、私の想像力は止まることを知りません。


☆そんな時、しばらくエレベーターの音が途絶えていたのに、また1台のエレベーターが動き出す音が聞こえてきました…:*:・ドキ( ・_・;)ドキ・:*:・
私のいる17階でそのエレベーターは止まりました。ドアが開いて中から出てきたのはこのホテルのボーイさん、そして主人と娘!
生きていた〜!ついについにめぐり合えました、この感動!
しかし、顔を見た途端、さっきあれほど心配していたのに、急にムカツイテきました。
いったい、今までなにしてたんよ〜私1人ほっといてぇ、アホ、ボケ、スカタン!(#゜_`ノ´゜)ムヵムヵムヵ!
まあ、ボーイさんの手前、そんな激しい言葉は飲み込みましたが...
ソーリー、ソーリー、サンキュー、サンキュー、と、主人と娘を連れてきてくれたボーイさんにお礼を言って、とりあえずほっと一息、ホテルの部屋に落ち着くことが出来ました。
私がひとりぼっちで不安な時を過ごしている間、主人と娘のほうにもいろいろなドラマがあったようで.....
「お父さんといるとろくなことがないワ怒怒 (`´)怒怒」と、すっかり娘のアーサーはブチ切れてました。
まあ、二人にどのようなドラマがあったかは、また明日、ということにして・・・・・
文字ばかりで全然写真がないきょうの旅行記でしたので、最後にホテルの部屋の写真でも載せておきましょう。

感想:広いけど、シェムリアップとは違って、けっこう無機質な感じの飾り気のない部屋でした。
一応五ツ星なんですけど…。


では、また、あした・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(つづく)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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